生命を望み、
幸いな日々を見ようと望む者は誰か?
(戒律緒言15)

神の招きを耳にして

神の招きを耳にして:イメージ

 人の命は究極の出会いに向けられています。終わりなく愛し愛される絆にふと憧れ、「その人は、きっといる」と、わけもなく予感すること、ありませんか?それは、初めからあった不変不動の愛が、あなたの心に鏡のように映し出された瞬間です。
 「疲れた者、重荷を負う者は、誰でもわたしのもとに来なさい。」例えば、こんなキリストの御言葉があります。あなたはどうお聴きになりますか?いきなり信仰の次元に飛躍しますが、語り手本人の声を聴き、彼以上の「その人」はない、と勘付くこともあります。さらに、この「生声」を捉えた信仰が、既に自分の中で働いていたとも気づくのです。誰がこんな機能をあつらえ、わたしに搭載したのか、と。ある人は敢えて声の主を探し続けるでしょう。Ecce Adsum=「見よ、わたしはここにいる。」(戒律緒言18)今も昔も、世の目に神秘的で、幾分風変わりなモナスチコ生活は、この一言を聴くため、この一言がもたらす平和と喜びの追求に特化された環境です。
 こんな出逢いで始まる冒険もあります。世界に一つだけの、代役の無い、完全オリジナル版。但し、現実はそれほど劇的ではありません。「労多く、慎ましく、隠れて」(本会会憲3:5)いる上、共に旅する同志との協力なしには全うできない設定です。今から永遠に至るまで、これに関わっても良いほどの「空き」をお備えでしたら、是非ご一考を。

ともに学び、暮らす、ひたむきに働き、祈る:イメージ ともに学び、暮らす、ひたむきに働き、祈る:イメージ ともに学び、暮らす、ひたむきに働き、祈る:イメージ ともに学び、暮らす、ひたむきに働き、祈る:イメージ

ともに学び、暮らす
ひたむきに働き、祈る

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シスターになるまでの道のり

  1. 入会のための識別:イメージ

    入会のための識別

    入会希望者は問い合わせの後、修道院への訪問を重ねます。窓口担当者との面談や体験入会※などを通して、受け入れ側の共同体と相互に理解を深めながら、召命の識別を続けます。

    ※決定的な入会前に、外来客舎あるいは禁域内に一定期間滞在しながら、実際に共同体生活に参加する試み。

  2. 志願期:イメージ

    志願期

    入会後、志願者として共同体に加わります。通常1~2年半の間※、この期間に適した本会の修道生活についての指導を、養成担当者(修道院長・修練長・副修練長など)から受けます。

    ※個人の状況に応じて期間が定められます。ex.基礎的な日本語習得の必要がある場合、より長くなる、等。

  3. 修練期:イメージ

    修練期

    本人の希望と共同体側の許可のもとに、志願者は最初の修道服を受けて修練期を開始します。修練者は、最低2年間継続して修道院に在住しながら、養成担当者の指導のもとで全面的に修道生活の修業に従事し、家族となった共同体にその一員として溶け込むよう努めます。

  4. 有期誓願期:イメージ

    有期誓願期

    修練期終了後、本人の自由な請願と共同体側の同意をもって、修練者は修道誓願を宣立し、共同体と一層深く結ばれます。有期誓願期(通常3年間※)を通して、キリストと教会の秘義、本会の霊性を深め、全人的に表現することを学びます。

    ※個人の状況に応じて判断。最長9年間。

  5. 盛式誓願:イメージ

    盛式誓願

    有期誓願者はその期間の終了時、熟慮を重ねたうえで自発的に請願し、共同体側の同意をもって、最終段階の盛式誓願を宣立し、正式に本会会員となります。この際に授与される本会固有の修道服ククラは、修道者の奉献のしるしであり、本会全体の一致を表わしています。

※現行本会会憲によります。今後、修正される可能性があります。

誓願

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聖ベネディクトの戒律による修道誓願は、「定住」「回心の生活」「従順」です。カトリック教会の修道生活で一般的な、福音的勧告に基づく三誓願(清貧、貞潔、従順)を内包しつつ、独特の形態を取ります。本会では2つの段階(有期誓願と荘厳誓願)を経て最終的に確定されます。自由な決心をもって公に表明するその宣立によって、修道者は神に奉献され、受け入れ先の共同体と本会に属するものとされます。またその際に、洗礼と堅信の秘跡を通して受けた聖別の恵みが新たにされ、強められます。こうして、イエス・キリストに従う、という全ての信者の使命を、この生活において心と体で余すところなく表現する力が、新誓願者に与えられます。

定住

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修道者は自分の属する共同体を愛すること、すなわち、自らその一員となることを望み、その希望を受け入れた特定の共同体に、生涯帰属して忠実に奉仕し、その共同体の置かれた地(修道院)に堅忍して留まることを、「ここ」にまで導かれた神の摂理に信頼しながら約束します。

回心の生活

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神に立ち戻る道であるモナスチコ生活への忠実さを約束します。これまでの自分とは異なる考え方、生きる姿勢、人との関わり方を、生涯この生活の中で学び続け、回心を求める福音の呼びかけに応えます。貞潔(完全な禁欲と独身)と清貧(私有の放棄)もこの誓願に含まれます。

従順

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御父の御心を行うためにこの世に来られ、死に至るまで従う者となられたキリストに倣い、生涯、我意(利己心)を捨てて、長上や共同体の望みのうちに示される神の意思(他者の幸せと善を望む無私の心)を行うことを約束し、真理である神に結ばれて真の自由に至ることを求めます。

入会の条件

聖ベネディクトの戒律が修道生活を志す者に課す第一の条件は、「真実に神を求めていること」です。この探求を生涯にわたって続けるために、健全な信仰と十分な心身の自由が必要です。具体的には、以下のような諸点が、神からの召命のしるしとして識別されます。

  • ローマ・カトリック教会の洗礼と堅信を受け、3年以上教会との継続的な関わりを保ちながら、信徒として信仰生活を実践している独身女性。
  • 原則として、20歳以上40歳未満。
  • 負債や扶養家族のないこと。
  • 本会の生き方や価値観を肯定的に理解し、それを全体として受け入れ実践する確かな心構えがあること。
  • 共同生活に適応できる素質を有していること。
    ─ 身体的・精神的健康
    ─ 人間的成熟(特に健全な対人関係を結ぶ能力)

※これらは一般的な識別の基準です。個々のケースに基づき対応します。

入会の心構え

養成は、シトー会の生活様式の本質を、形と精神の双方をもって身に付けるための援助です。そのため入会希望者は、神から受けた召命の恵みに忠実に応えるよう、自らの責任を自覚して、養成担当者や共同体を信頼しながら、積極的にその指導に協力することが求められます。

継続養成

本会会員となるための初期養成は有期誓願期で完了しますが、盛式誓願宣立後も、修道者は共同体全体で、また個々の適性に応じて、生涯にわたって養成を継続します。長上との定期的面会、黙想指導、図書室の書籍、聖書・典礼・本会の霊性等に関する講義(共同体内外の講師による)、種々の務めに有用な知識・技能の習得などが、この目的に用いられます。

継続養成:イメージ 継続養成:イメージ
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